鍵師の家のカギが気になる
昔建築士をしている友人の建てた家に遊びに行かせてもらったことがあった。どんなに凝った家なのだろうとわくわく期待していたのだけれど、意外と普通の家だったので逆に驚いた。私としては、「何ということでしょう」的なサプライズを楽しみにしていたのだけれど。彼曰く、やはり自分が住むなら普通の家が一番なのだそうだ。
旦那さんが警察官だというママ友の家に遊びに行ったときも、意外と普通なので驚いた。刑事さんは自分の捕まえた犯人に御礼参りをされることがあるから、てっきり○ルソックとか○コムのステッカーを貼って家の警備をばっちりしていると思ったのだけど(テレビの見すぎかもしれないが)。
その道のプロフェッショナルでも、自分のことになれば案外普通なのかもしれない。今日合鍵を作りに鍵屋に行ったのだが、この鍵師の家のカギは一体どんなカギなのだろうとふと疑問に思った。先の件に出てきたプロフェッショナルの例を参考にすれば、この人の家もごくごく普通のカギだったりして。今どきのディンプルキーとかICカード式とかじゃなく、サムターン対策もされていない、昭和なカギなのかもしれない。
いや、でももし鍵師の家が空き巣被害に遭って、それがみんなに知られてしまったら、商売上がったりなんてことにならないんだろうか。そう考えるとやっぱり防犯対策ばっちりの最新式のカギなのかもしれない。なんてことを色々ぼんやり考えているうちに、合い鍵が完成した。結局どんなカギを使っているのか聞けないまま、私は鍵屋を後にしたのだった。